RSウイルスは、赤ちゃんや幼児がかかりやすいウイルスで、生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の子どもが少なくとも一度は感染すると言われています。軽くすむ子どもが多い一方で、特に生後6か月未満の赤ちゃんは重症化しやすく、入院治療が必要になることもあります。また、早産で生まれた赤ちゃんや、心臓・肺に持病がある赤ちゃんは、症状が悪化しやすいことがわかっています。
多くの子どもは、鼻水・咳・発熱などの“かぜ”のような軽い症状で治りますが、ウイルスが肺のほうまで広がると、ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸(喘鳴;ぜんめい)や強い咳・息が苦しい・顔色が悪いなどの症状が出ることがあります。このような症状が見られたら、早めに医療機関を受診することがとても大切です。
RSウイルスの感染は、鼻の中を綿棒でぬぐって行う「迅速検査」で診断します。治療は、呼吸を楽にするための酸素投与や水分補給などの対症療法が中心で、ウイルスそのものを治す薬はありません。
そのため、予防がとても重要です。RSウイルスは、咳・くしゃみのしぶき(飛沫)や、手・物を介した接触でうつるため、家族の手洗い・よく触る場所のこまめな消毒・症状のある家族が赤ちゃんに近づく時にはマスクをつけるなどが効果的です。
さらに、妊娠中にお母さんに接種すると、お母さんの体内にできたRSウイルスに対する抗体が赤ちゃんにも移行して、生まれた直後から赤ちゃんをRSウイルスから守ることができる「母子免疫ワクチン」[組換えRSウイルスワクチン(アブリスボ®)]があります。また、生後、赤ちゃんに注射でおくすり(抗体製剤)を投与する場合もあります。それぞれ使用できる時期や対象が決まっているため、妊婦健診や小児科で相談してみてください。
参照
1)厚生労働省. RSウイルス感染症.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rsv.html
(2026年1月20日アクセス)
2)厚生労働省. RSウイルス感染症に関するQ&A.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rsv_qa.htm
(2026年1月20日アクセス)
3)国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト. RSウイルス感染症とは.
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/topics/040/index.html
(2026年1月20日アクセス)
